バイオ医薬品の開発と可能性

課題

モノクローナル抗体のようなバイオ医薬品や、アデノ随伴ウイルスや脂質ナノ粒子のような遺伝子治療用ベクターは、安定性と有効性を維持するために慎重に調製する必要がります。pH、塩、バッファー、その他の賦形剤の完璧な配合は、これらの複雑な分子を完璧に調製する鍵です。バイオ医薬品は、開発を誤ると早期の分解や凝集を引き起こし、有効性を低下させたり、望ましくない免疫反応を引き起こしたりする可能性があります。

製剤開発がつらい作業なのは、難しいからというよりは、やるべきことが多いからです。処方を準備し、凝集、分解、混濁、粒子があるかどうかを確認する必要があります。製剤研究者はいくつもの条件をチェックし、最終的には加速試験と長期安定性試験のために何百ものサンプルを作成することもあります。

ソリューション

Big KahunaとJuniorは、最適なバイオ医薬品の開発方法を確立るために必要なプロセスの大部分の作業を担う自動化プラットフォームです。製剤の準備、製剤への薬剤の投入、粒子同定、色と濁度、サンプルのpHと粘度の分析データの生成のような重要なステップを実行することができます。

性能

目視検査ステーション

目視検査ステーション（VIS）は三拍子揃った装置です。1台の装置で、粒子形成を検出するための迅速な粒子カウント、製剤が変化したかどうかを判断するための色チェック、溶液が濁ったかどうかを確認するための濁度チェックができます。マニュアルだったこれらの作業を自動化することで、主観を避けることができます。VISは定量データを作成し、後で検索できるようにすべての画像を保存することができます。そして何よりも、この検査は非破壊的であり、色や濁度のテストについても同様です。チェック済みのバイアルを保管場所に戻し、1ヵ月後に同じバイアルをアッセイすることができます。その結果、このような長期にわたるバイオ医薬品の試験を実施するために必要なバイアルの数（サンプル数も）が少なくて済みます。

4連pHプローブ

pHの測定とサンプルのpHの変化は、製剤が思い通りになっているかどうかを確認する上で極めて重要です。pHサンプルを1つずつ測定するのは面倒です。4連pHアームは、バイオ医薬品に最も正確性の高いなガラスプローブを使用しています。同時に4つの測定が可能で、96ウェルプレートを約1時間で測定できます。96ウェルプレート以外でpHを測定する場合は、pHの伸縮プローブ1本で対応できます。Big KahunaとJuniorはキャリブレーションを追跡できるので、一日中同じキャリブレーションを利用したり、新しいキャリブレーションを作成したり、キャリブレーションデータをアーカイブ保存できます。

粘度

各製剤の粘度を知ることは、その製剤が注射可能かどうかを確認し、製造への鍵となります。粘度測定ステーションは、バイオ医薬品開発の初期段階で粘度を測定する方法を提供します。測定間のキャピラリーの洗浄を含めて、1サンプルあたり約6分で、わずか100μLのサンプルを使用するだけです。Big KahunaまたはJuniorを使用すれば、わずか1日で一つの製剤プレートを処理することができます。