レンチウイルスの不純物解析

課題

バイオリアクターから取り出したばかりのレンチウイルスサンプルは、生産細胞からの不純物質をたくさん含むため、それらを取り除く必要があります。例えば、可溶性タンパク質、遊離浮遊核酸、非ウイルス性小胞などが貴重なウイルスと混ざっている状態です。特に非ウイルス性EVは核酸やタンパク質を標的細胞に送達するので、レンチウイルスのトランスフェクションに機能的影響を起こす可能性があります。精製プロセスでこのような不純物質を取り除き、レンチウイルスの濃度を高めることは、高品質のベクター生産に不可欠です。

既存分析方法では、下流処理の各ステップでレンチウイルスの不純物質の検出が困難です。p24のELISAでは、キャプシド中のタンパク質とウイルスに関連しない可溶性p24を見分けることができません。周囲のEVからレンチウイルスを選出しようとする場合、サイズ分析ツールとELISAはどちらも、p24を含まないウイルス粒子と非ウイルス小胞の両方について、完全に把握することができません。

ソリューション

Leprechaunは、非ウイルス性EVのような不純粒子を特定し、ウイルス性p24と可溶性p24を見分けることができます。シュードタイプであれ何であれ、1サンプルあたり25μL以下から、レンチウイルスの濃度、凝集情報、不純物質濃度を1回のランで得ることができます。これらの情報は、CAR-Tや他の細胞治療の生産にレンチウイルスを使用する場合に不可欠です。

LeprechaunのEV Contaminant Kitは、Luniという消耗品を備えており、レンチウイルスと一緒に不純物質を捕捉し、単独で定量するために特別に設計されたキットです。p24とテトラスパニン捕捉抗体をLuni表面に加えることで、可溶性タンパク質とテトラスパニンを発現する非ウイルスEVを結合させることができます。

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実証データ

思いのままに定量

Leprechaunで解析する場合、ウイルス粒子はインタクトのまま、ウイルスに包まれていないp24タンパク質だけがp24抗体スポットと結合し、定量することができます。また、テトラスパニン捕捉スポット上の粒子は干渉法によってサイズが測定され、その表面タンパク質はレンチウイルスかどうかをチェックするために免疫染色されます。

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純度の追跡と向上

LeprechaunはハーベストからCAR-T製造に使用できる最終製品まで、製造プロセス全体を通してレンチウイルス濃度とともに不純物質レベルを追跡します。レンチウイルスの精製プロセス開発を最適化するために必要なすべての情報を一度に得ることができ、CAR-T細胞に使用されるレンチウイルスが可能な限り純粋であることを保証します。

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Leprechaun

Leprechaunは、サンプルの純度を気にすることなく、レンチウイルスやエクソソーム濃度や構造を調べることができるシステムです。クルードサンプルでも精製サンプルでも、レンチウイルス粒子のサイズ、構造、RNAが適切かどうかをチェックすることができます。細胞培養から生体サンプルまで、エクソソームの濃度と表現型を明らかにします。ほかの粒子によるノイズに邪魔されなく、Leprechaunを利用して、ウイルスやエクソソームを分析することができます

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