バッファー交換とサンプル処理

課題

抗体や組換えタンパク質を扱う研究者にとって、バッファーの交換やサンプル濃縮は日常の作業です。サンプルプレップであれ、ラベリングや特性解析の準備であれ、またバイオ医薬品の製剤スクリーニングや最適化であれ、単調で労力や時間がかかり、またエラーが起こりやすいプロセスです。

透析や遠心ろ過のような従来のバッファー交換法は、結果に一貫性がなく、また量が多くなるほど管理が困難です。サンプルの濃縮は通常、さらに時間のかかるステップとなります。これらの方法は作業時間が長く煩雑で、研究者にとってもっと重要な研究の時間を奪ってしまいます。

ソリューション

Unagiは、サンプル交換や濃縮に必要な、手間のかかるステップをすべて実現できるベンチトップ型バッファー交換プラットフォームです。限外濾過法/透析濾過法(UF/DF)のテクノロジーを用いて、0.5~8mLのサンプルボリュームを、1~8サンプル交換することができます。Unagiは、実行中のサンプルボリュームを注意深くモニターしながらろ過し、各サンプルに追加すべき量を把握します。各サンプルが目標の交換率または濃度に達するまで、このプロセスを繰り返します。

The secret sauce

Unagiでは、Unaという消耗品を使用します。各Unaには0.5~8mLのサンプルが入り、1回の分析で1~8個のUnaを利用します。再生セルロース(10、30、100 kDa MWCO)やポリエーテルスルホン(30、100kDa MWCO)膜を使用しているため、サンプルはよく保持され、液体が膜に吸収されることなく通過することができるため、回収率は≥96%にもなります。

Served up a'la carte

Big Tunaは完全に自動化されたバッファー交換システムで、均一なサンプル処理アプローチと、マニュアル作業では得られない高度なプロセスコントロールをご提供します。Big Tunaは改良された限外濾過法/透析濾過法(UF/DF)を用いて、0.1~200mg/mLのタンパク質を交換・濃縮することができます。稼働中のサンプル量をモニターし、ろ過された分のバッファー量を戻し、毎回適切な比率の交換と濃縮を行うことができます。

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Big Tunaでは、Unfilterというプレートベースの消耗品を使用しています。すべてのUnfilterは再生セルロース膜を使用しており、非特異的結合を最小限に抑えることができるため、タンパク質に最適です。24ウェル(0.45~8mL)と96ウェル(100~450μL)の2種類があります。Unfilter96は、3、10、30、100kDaの分子量カットオフ(MWCO)に対応し、Unfilter24は10、30、100kDaのMWCOに対応できます。いかなるサイズのタンパク質やサンプルボリュームにも対応できます。

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タンパク質濃度が高い場合、凝集のリスクが高まり、デッドエンド限外ろ過の場合はサンプルが膜部分でゲル化する可能性があります。UnagiBig Tunaも、UF/DF法を採用した緩やかなオービタルミキシングにより、サンプルの流れを速くし、凝集の可能性を低減し、凝集の可能性を低減します。

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実証データ

Unagiによるバッファー交換

1種のタンパク質のサンプルを8種のバッファーに入れるのでも、8種異なるタンパク質を1種のバッファーに入れるのでも、またはそれ以外の組み合わせの交換でも、Unagiに乗せるだけで数分で交換が完了します。

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Big Tunaによる迅速な製剤スクリーニングと最適化

抗体に最適なpHをスクリーニングすることがかつてないほど簡便になりました。わずか30分のセットアップで、すぐに安定性の測定を開始できます。

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Big Tunaによる処方検討

特定のサンプルに対して適切な添加剤を見つけるのは至難の業です。Big Tunaはそのお手伝いもいたします。製剤開発の現段階では、サンプルは均一ではないかもしれません。Big Tunaは、常にサンプル量と流速をモニターすることで、高速稼働中のウェルを乾燥させることなく交換することができます。開発の最終段階で、製剤を投与可能なレベルまで濃縮したい場合も、Big Tunaなら可能です。

Dialing in your formulation

Unagi

バッファー交換と濃縮は、わずかなサンプルであっても、作業前にやらなければならない最も煩わしいことの2つの作業です。時間がかかり、目を離してはならず、終わったと思ったらまた微調整をしなければならないのです。Unagiは、ハンズフリーのベンチトップ型バッファー交換ソリューションで、実験台に釘付けすることなく、他の場所で作業することができます。

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Big Tuna

バッファー交換とサンプル濃縮は、時間のかかる煩雑な作業です。Big Tunaは完全に自動化されたプレートベースのバッファー交換プラットフォームで、進化したUF/DF法と緩やかなオービタルミキシングを利用して、タンパク質をはじめ、核酸、またはAAVやLNPのような遺伝子治療ベクターサンプルもバッファー交換、濃縮、クリーンアップすることができます。サンプルの準備にかかる時間と手間を省き、もっと重要な実験に専念することができます。

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UnagiとBig Tunaでどのようにマニュアルのバッファー交換作業から解放されるか、もっと知りたいですか?